ウルトラガール
8.『先生』

「はー、はー、はー・・・遅刻しちゃう!」
瑠奈は腕時計を見ながら改札口を出ると急いで駆け出した。
 もおっ!きのうのお酒のおかげですっかり寝坊しちゃったわ。朝起きたら頭がガンガンするしっ!なんでこうウルトラヒロインは苦労しなきゃならないのよっ!
 お嬢様学校の白薔薇女学院高校で遅刻、それも朝寝坊が原因で遅刻することは恥ずかしいことだ。今ならまだバスに乗れば間に合うかもしれないけど第4話の出来事以来、どうもバスに乗るのは気が進まなかった。それに渋滞にでもはまったらと思うと、こうして走って行ったほうが確実だった。
「こうなったのもゲルリン星人のせい・・・そうだわ!」
何かを思いついて、走りながら鞄に手を突んで探し出した。
「変身すれば学校まで1分もかからない。何でこんなこと気付かなかったんだろう。」
手にしたのは携帯電話だ。ボタンを押そうとしたその時、
『キキーッ!!』
ハッとして音のする方向を見ると、赤い車が急ブレーキをかけながらこちらに向かってくる。
「きゃあー!」
携帯電話を取り出すことに気をとられ、瑠奈はいつのまにか赤信号の交差点を渡っていた。
逃げなきゃと思っても足がすくんで動かない。反射的に目を硬くつぶって両腕で顔をかばった。

「あなた!大丈夫?」
その声を聞いてそっと目をあけると、車からサングラスを掛けた女の人が降りてきた。
足元を見ると数センチ手前で車が止まってる。
「あっ・・・だ、大丈夫です。ご、ごめんなさい。」
瑠奈はペコンとお辞儀をすると再び駆け出した。
 危なかった。もうちょっとで轢かれるところだったわ。これはきっと怪獣がいないのに変身しようとした罰に違いない。仕方がない、走って行くしかないわね。

***

「瑠奈ちゃん、ぎりぎりセーフ!寝坊でもしたの?」
「はあ、はあ、はああぁ・・・。ちょ、ちょっとね」
何とか間に合って教室に入ると、先に来ていた菜穂ちゃんが大きな声で話し掛けてきた。二日酔いのためか菜穂ちゃんの声が頭にがんがんと響く。でも『二日酔いだからもうちょっと静かに話して』とは言えない。
「わあっ、汗びっしょり。もしかして走ってきたの? バスに乗れば良かったのに。私もね今朝寝坊しちゃってバスに乗ってきたの。道路空いていたから余裕に学校に着いたわ。」
 それなら私もバスに乗れば良かったわ。トホホ、今までの私の苦労は何だったの!
「それよりも瑠奈ちゃん知ってる? 今度の国語の先生。」
「国語の先生?」
1学期の終わりから国語の先生が産休となって2学期から代わりの先生がくる予定だった。
「い、いえ・・・知らないわ? どんな先生?」
「それがすっごい美人の先生なんだって。」
どういう訳だかこういう情報は仕入れてくるのが早い。
「へえっ、1時限目が国語よねえ。」
「そう、すっごく楽しみ!」
まあ第4話の高速道路でのジャンプの件もあるから菜穂ちゃんの言う事はあまり信用できないけど・・・

チャイムが鳴って、若い美人の先生が教室に入って来た。今回は菜穂ちゃんの言った事に偽りはなかったわね。
「おはようございます。私が代理を勤めさせていただきます八木と申します。」
先生が自己紹介を始めた。
 わぁ!確かに綺麗な先生だわ。
瑠奈は完全に見とれてしまった。美貌に豊かなバスト、綺麗な脚にハイヒール。どれをとっても非がない。女の私が見ても確かに美人だ。

「ねえねえ、私の言った通りでしょ。」
授業が終ると菜穂ちゃんがやって来た。
「うん・・・でも私、どこかで会ったことあるような・・・?」
瑠奈はおでこに手を当て頬ずえをついて考え込んだ。
「えっ、瑠奈ちゃん知ってるの?」
「それが誰だか思い出せなくて・・・」
「それなら大丈夫、私たちのクラブの顧問もしてくれるって話だからその時に思い出すわよ。」
「えっ、クラブの顧問に?」
「そう、放課後もすっごく楽しみ!」

***

そして放課後、ジャージ姿の八木先生が軽く自己紹介をしてからすぐに練習が始じまった。八木先生は色々と指導してくれる。
「そうじゃないの!私がやって見せるから見てて。」
平均台の演技を注意すると、八木先生はさっとジャージを脱いでレオタード姿になり平均台に上って見本演技を見せた。
「わーっ!」
その時、生徒達から一斉に歓声が上がった。八木先生の演技には技術の上手さに加え華麗さが加わっている!その美しさに皆、声を上げている。
「八木先生、すごい!」
瑠奈も声を上げ、八木先生のそばに駆け寄る。
「ありがとう。」
八木先生が平均台から降りて瑠奈のほうを向いて顔を合わせた。
「あっ、あなたは・・・」
八木先生の声を聞いて瑠奈は思い出した。
「あっ!今朝の・・・」
あの時は一瞬だったし、サングラスを掛けていたので顔がよくわからなかった。でも今の『あなたは・・・』の声で思い出した。今朝、交差点で赤い車を運転していた人だ。
「ケガはなかったの?」
「はい、大丈夫です。あの時はごめんなさい。赤信号で飛び出しちゃって。遅刻しそうだったんでつい・・・」
「まあ、私も遅刻しそうだったんでちょっとスピードを出しすぎていたんだけれどもね。危ないところだったわ。それにしてもお互い似たもの同士ね。ところであなた名前は?」
「月里、月里瑠奈です。」
「月里瑠奈さんね。よろしくね。」
「ところで先生は体操の選手だったんですか?」
「いえ、体操というより、メインは新体操なの。」
新体操か・・・、あの華麗な演技はきっと新体操から来ているに違いない。瑠奈はすっかり新体操に憧れてしまった。ウルトラヒロインとして活躍するのに体操だけでもいいかもしれない、しかし何かが足りない。そうだあのあの華麗さだ。
「先生? 私にも新体操を教えて」
「ええ、私の方はいいけど・・・体操部との両立は大変よ。」
「大丈夫です。私、頑張ります。」
「わあ、いいなあ。瑠奈ちゃんだけ教えてもらえて」
2人の会話の間に菜穂ちゃんが顔を突っ込んできた。
「先生、私にも教えて!」
「私も!」「私にも!」
菜穂ちゃんが言い出してからは次から次へと言い出した。
「わ、わかったわ。じゃあ体操の練習が終わったら少しずつ教えてあげるから。」
結局みんなが教わることとなった。

***

そして体操の練習の傍ら八木先生の指導の下で新体操の練習も始まった。練習は厳しかったけれど、その甲斐あってか上達も早かった。そんなある日、
「ここでみんなに提案があるの。みんなよく頑張ってくれて、私もそん実力の伸びには目を見張ったわ。そこで来月あたりに練習試合をしようと思うのだけど、どうかしら? 練習試合と言っても本格的に競技ルールに則って判定します。まあ審査は私一人だけどね。」
「テストなんて・・・私そんなに自信ないし・・・」
小東久美子がポツリともらした。
「大丈夫ですって先輩。何とかなりますって。」
「でも・・・月里さんは上手だからいいけど・・・」
新体操では先輩と後輩との立場が逆転してしまったようだ。
「そんな事いいじゃないですか、たかが練習ですし、そんな弱気じゃいつもの先輩らしくないですよ。」
「でも・・・」
「そんな悩んでないで決めちゃいましょ。ハイ先生、決定です。」
完全に瑠奈のペースになってしまった。

 それからの1ヶ月間、練習試合に向けての特訓が始まった。瑠奈は体操部の時と同じように新体操でもウルトラヒロインとしての素質からか、みるみる実力を伸ばしていった。

***

そして当日、白薔薇女学院高校体育館。
「今日は約束通りに練習試合を行います。ルールは実際の競技に則って行います。手具はロープ、フープ、ボール、クラブ、リボンの順で行います。それから順番は公平にくじ引きで決めます。それじゃあ一人ずつ引いていって。」
八木先生が差し出したくじを一人ずつ引いていった。
「やったあ!わたし最後だわ。」
「いいなあ瑠奈ちゃん。」
「菜穂ちゃんは何番目?」
「わたし瑠奈ちゃんの一つ前。」
「なんだ、それならほとんど変わらないじゃない。」

そして4種目が終わり、いよいよ最後の種目リボンの演技が始まった。
「やっと最後ね。」
「すごい、今のところ瑠奈ちゃんが1位だわ。」
「でも差はわずかだから菜穂ちゃんにも逆転のチャンスはあるわよ。」

菜穂の演技が終わり、瑠奈は拍手で迎えた。
「わあ、よかったよ菜穂ちゃん。」
「ありがとう。瑠奈ちゃんも頑張ってね。」
次はいよいよ瑠奈の番だ。瑠奈はリボン片手に12メートル四方のフロアの中心に立ちスタートポーズをとったまま音楽が流れるのを待った。
「これで上手くいけば優勝だわ」
校内でのクラブ活動とは言え、瑠奈にとっては1位になることは初めての事だった。そう思うと緊張もしてきた。
「早く、早く音楽はまだなの?」
しかし、どういうわけか、いつまでたっても音楽が鳴らない。見るとラジカセの調子が悪いのか数人がその周りを取り囲んでいる。
「あー、よりによってこんな時に・・・」
と、嘆いていたその時。音楽が鳴り出した。瑠奈はそれにあわせて演技をはじめた。
「あれ、この曲じゃない!」
そしてその音はだんだん瑠奈のほうへと近づいてくる。
「この曲は・・・あーっ、こんな時に鳴らなくても・・・」
音の鳴る方を見ると先ほどの演技が終わって更衣室へ行っていた菜穂ちゃんが『FLY ME TO THE MOON』のメロディーを鳴らす携帯電話のストラップを握りながらこちらへと駈けてきた。
「瑠奈ちゃーん!電話、電話。さっきからぜんぜん鳴り止まないの。きっと大事な用だと思うから持ってきたわ。」
そりゃあ確かに大事な用だわ。
「ありがとう」
携帯電話を受け取ってディスプレーを見ると
『15:15 SE 11km』
あー、やっぱり出動要請か・・・今の時間は?
体育館に掛かる時計を見ると3時15分を差している。
と言うことはもう怪獣が出現しているわけか!こうしちゃいられない。早く急がないと!
瑠奈は立ちあがると、体育館の出口の方へ駈け出した。
「ちょっと瑠奈ちゃん!どこ行くの?」
「ごめん、大事な用が出来ちゃったみたいなの。すぐ戻るから」
「すぐ戻るって・・・」
外へ向かって駈け出した瑠奈だが、出口のところではっと気付いた。
「小東先輩に言っておかないと。また後で怒られちゃうわね。」
再び引き返し、まだラジカセを修理中の小東久美子のところへ向かった。
「あのぉ、小東先輩。」
「あ、月里さん。ちょっと待っててね。もう少しで直るから。テープが引っ掛かっちゃったみたいなのよ。」
小東先輩はラジカセをガチャガチャとやりながら答えた。
「私ちょっと用事が出来ちゃったみたいなんで出掛けて来ます。」
「用事? だって次は月里さんの番よ。」
「わかってます。5分で済ましてきますから」
「まあいいわそれくらいなら、あともうちょっとで直るからすぐに戻ってきてね。」
「はい。それじゃあ行ってきまーす。」
瑠奈はそのまま駈け出して体育館裏へと向かった。
 ふう、これで後で怒られずに済むわ。
「いち、にの、さーん」
ぴょんぴょん飛び上がりながら通話ボタンを押した。

***

 現場上空に到着すると、いたいた。ビル街の大通りを暴れながら歩いている怪獣がいた。
さっそく瑠奈は怪獣の前に着地した。
「待ちなさい!怪獣。このウルトラガールが来たからにはもう暴れさせないわ!」
決まったわ。でも怪獣の方は何も返事をしない。いつものエロ怪獣とは違うみたいね。と、よく見ると何とも不気味な怪獣だわ。これじゃあ怪獣というよりエイリアンと言った方がぴったり。エロ怪獣も嫌だけど、こういうのも苦手だなあ・・・。
 そのエイリアンが瑠奈に対して敵意丸出しで向かってきた。
「きゃっ、く、来るな!気持ち悪い、あっち行けシッ、シッ!」
戦いを挑んでおいてあっち行けとは何とも無責任なウルトラヒロインだが、まあそれぐらい不気味なやつだった。瑠奈は後退りをするだけだ。
 いやーん!どうしよう。どうせまだ光線技は使えないだろうし、パンチやキックをするにもあの体に触るのも嫌だわ。あと使えるものといったら・・・そうだわ、喋れないところを見ると単純な奴かもしれない。
手に持ったリボンをくるくると回してみた。
「ほーら、このリボンをよーく見るのよ。」
するとどうだろうか、怪獣の動きがぴたりと止まった。目だけがリボンを追っている。
「ふふふっ、やったあ!意外と単純なやつね。ほーら、あなたは眠くなる、眠くなるぅ・・・」
怪獣が気だるそうな目つきをしだした。
「ようしっ、そのままそのまま寝ちゃいなさい。」
さらにリボンを速く回し始めた。
「きゃあっ!」
勢いよく回しすぎてリボンが道路脇の電柱に絡まった、巨大なリボンによって簡単に電線は切れトランスに火花が走った。その光によって今までトロンとした目つきだった怪獣が一気に目を覚まして瑠奈に襲い掛かり、瑠奈は後ろに転んでしまった。
「わあっ!こ、来ないで!」
 早くリボンを回さなきゃ。と、思ったがさっきまで握っていたリボンがない!
どこいちゃったの? と見回すと。横のビルにリボンの端が垂れ下がっている。驚いて転んだときに放り投げちゃったみたい。でもステック部分は見えない。どこまで行っちゃったんだろうとリボンを目で追っていくとビルの上に覆い被さり向こう側の通りまで続いている。さすがに50倍の320mとなっては長い!
「ちょっとタイム!タイムね。」
そんなこと言っても怪獣なんかに通じるわけないが、とにかくステックを拾いに行かなくてはならない。瑠奈は駆け出した。
 そこに向かってみると、あちゃちゃ!通りに面したビルにステックが斜めに突き刺さっていた。中を覗いてみるとビルの10階部分に突き刺さった長さ30mのスティックが下の階にまで突き抜いていた。建物を壊さないようにそっとをステックを抜くと再び怪獣の方を見た。
「あれ? 逃げちゃったのかしら・・・」
しかし向こうの通りにいるはずの怪獣の姿が見当たらない。
「おかしいわねぇ?」
とりあえず元の場所に戻ってみるとやっぱりいない。
「もしかして逃げちゃったとか? まあそれならそれでいいのだけれど」
なんて思っていたその時、背後でガラガラと大きな音がした。
「?!」
振り向くと、さっきの怪獣がビルをなぎ倒して瑠奈に襲いかかろうとしている。
 ということは私が来るのを隠れて待ち伏せしてたってこと? こいつ以外と頭いいのかも・・・
鋭い牙が瑠奈の首めがけて突進してきた。瑠奈は押し倒され、すかさず両手でステックを横に持ち、目の前に突き出した。
「うううっ・・・」
ステックで何とか怪獣の口に噛ますことができ、寸前のところで攻撃を食い止めることができた。しかし上に乗っかかった怪獣の方が力が強い。次第に牙がこちらに近づいてくる。それにこのグラスファイバー製のステックだっていつまで持つかわからない。
「うわっ、もうだめ・・・」
腕の力が限界にきた。

ドスーン・・・・・・・

ゆっくりと目を開けてみると瑠奈の右横で怪獣がアスファルトを突き破り地面の中に思いっきり顔を突っ込んでいる。
「ひゃあっ!危なかった・・・」
瑠奈は反射的に首を左に傾け怪獣の攻撃をかわしていたのだった。
 それにしてもグロテスクな怪獣だ。そいつが真横にいて顔を瓦礫から抜こうと必死になってもがいている。目玉がじろっとこっちを向いて目が合った。
「うわっ・・・」
瑠奈は急いで立ち上がりその場から離れた。
 これからどうしよう。始めはパンチやキックでダメージを与えておいてから光線技っていうのがいつものパターンなんだけど今日の相手は触るのも嫌だわ・・・。なんて思っているうちに相手は立ち上がり再び瑠奈に突進してきた。
もう作戦はこれしかない。再び瑠奈はリボンを回し始めた。
「ほら!リボンの先をよく見るのよ!」
先ほどよりも大きく回し出した。瑠奈の思ったとおりに再び怪獣は眠そうな目つきをし動きが止まった。
 また引っ掛かったわね。でもいつまで回し続けないといけないのかしら・・・・そうだ!
「せっかくだから私の演技を見せてあげる。」
瑠奈の頭の中で曲が流れ、先ほど体育館でやるはずだった演技をし始めた。ビル街の大通りで繰り広げられる瑠奈の華麗でしなやかな新体操の動きは、先ほどのただクルクル回すだけと違いリボンの先は上下左右に激しく動いた。怪獣はそれを目で追っていく。
「それっ!」
リボンを高く上へ投げ、その間に後転を入れ再びリボンをキャッチした。
「やった!決まった!」
次にジャンプをしながら180度の回転だ。リボンを回しながら左へ回転をした。
「あれっ?」
変だ、リボンが動かない。
「 どうしよう!早くしないと怪獣が起きちゃう。」
見ると右側の1ブロック向こうの高層ビルにリボンが絡み付いている。スティックを引っ張ってみても解けない。振り向くと、ヤバイ!!怪獣が目を覚ましたみたい。
「わあ、早く早く!」
仕方がない。両手で思いっきり引っ張ってみた。
「きゃああ!」
するとビルはリボンが絡まったところから崩れていった。瑠奈はその反動で反対側のビルに倒れこんでしまった。
「あーっ、いてて・・・」
瓦礫と化したビルの上で目を開けると、もうもうと立ち込める埃の向こうに影が見えた。
 うわっ、来た!
急いで立ち上がり、リボンを回しながら3回連続後転で何とかその場を切り抜けた。
「はあ、はああ・・・。危ないところだった・・・えーっと次の技はバランスだったわね。」
リボンを回しながら、つま先立ちで片足をゆっくり横に上げていった。
「ん?」
何かが足に引っ掛かった。急いで足元を見たがその時は手遅れだ。もうすでに足首が高速道路の高架橋に引っ掛かけて持ち上げていた。路上の車がバラバラと下の道路に落ちていった。
「あーっ、ごめんなさい」
一方、演技のほうは片脚が頭上まで上がり綺麗なY字の形になった。技のほうは決まった。
「それから次は・・・」
その場で足を前後にして開脚をしていった。両足が完全に地面にぺたんとくっついた時、
「 何かが後ろ足に当たったわ。・・・なんかビルの中に足首を突っ込んじゃったみたい。もう見ないほうがいいわね・・・」
今度はその姿勢のまま上半身を前にゆっくりと倒していった。
「はああっ・・・」
先ほど高速道路から落ちた車がちょうど瑠奈の胸の下あたりで山となって重なっていた。上半身を下げる度にギシギシと鉄の塊と化していく感触がなんとも言えない。
「はああん。だめっ!こんな事しちゃ・・・でも・・・」
つい胸を前後に動かしてしまう。快楽の電気が走った。
「はあはあ・・・・・・ん?」
何かの影を感じてふと我に戻った。
「しまった!」
いつの間にやらリボンを回していた手の動きが止まってしまい、怪獣が目を覚まし瑠奈を襲おうとしていたところだった。
「うわあああ」
再びリボンを回し始めると、また怪獣の動きは止まった。
「ふうっ、危ないところだった。あんな事してて怪獣にやられちゃったら洒落にならないわ。もう馬鹿なことはやめないと」
いよいよ最終段階だ。後転をしてから両手にリボンを持つポーズを決めれば終わりだ。瑠奈はゆっくりと確実に大きく後転をして決めた。
「決まった!・・・・痛いっ!?」
着地してポーズを決めたとき、足の裏に激痛が走った。
「アチィッ!」
痛みの次は熱が瑠奈の足元を襲った。地面を見ると火の海になっている。急いで逃げ出して火のついた足を地面に擦り付けて消した。
「うわああ・・・焼け死ぬところだった」
恐る恐る足の裏を見てみると黒く焦げ、さらに深い傷口がぱっくりと開いてそこからは血が流れていた。
先ほど着地した地点を見てみると火の海の中に前部分がグシャリと潰れた1台のトラックが見えた。
「ああっ、タンクローリーを踏んじゃったのか・・・。もうちょっと前に着地すれば踏まずに済んだのに。いつもは靴を履いているから車を裸足で踏み潰すとこんなに痛いとは思わなかった・・・きゃぁ!」
大きな爆発音がして思わず腕で顔を隠した。再び腕をどけると、そこにはさっきまであったタンクローリーは跡形も無くなっていた。残ったタンクの油に引火したのだろう。
「そうだ怪獣、怪獣はと・・・痛い!」
立ち上がろうとしたが傷口が痛くて立てない。また座り込んでしまった。その姿勢のまま目を凝らして火の海の向こう側を見てみた。が、それらしき姿は見えなかった。
「どうやらいないみたい。火が怖くて帰っちゃったとか? それならそれでいいのだけど・・・・いや待てよ。もしかして火が怖いのなら避けて来るとか」
そーっと後ろを振り返えった。
「当たった・・・」
奴がいた。

***

「この先は通行止めです。」
警官の答えにハンドルを握っている女性は聞き返した。
「なんで? 私急ぐのよ」
「今、怪獣が出現しまして民間人は全て立ち入り禁止になっています。」
「だから来たんじゃない。攻撃のほうは?」
「防衛庁の方ですか?」
「えっ? あ、そ、そうなの。」
「それにしても制服を着ていらっしゃらないようですが?」
「非番の時に呼び出されて急いで来たのよ。」
「それでしたら身分証明書を?」
「あ、身分証明書ね。ちょっと待っててね」
女性は助手席のハンドバックの中を探し出した。
「これは失礼しました。攻撃のほうはまだ準備中でして・・・」
「あっ!急いでたんで忘れてきちゃったみたい」
「それでは入れることはできません。」
「そこをお願い。ね」
女性が掛けていたサングラスをそっとずらしてウインクをした。
「あっ・・・そ、それでは・・・め、」
警官はその色気にくらっときて我に返ってそう言いかけたとき
「ほんと、ありがと。それじゃあ」
そう言い残して車は急発進してしまった。
「ちょ、ちょっと。め、免許証だけでも見せてください!控えておきますんで。」
そう叫んでもすで遅し、車はずっと先に行ってしまった。

「ふうっ、これで難関はパスしたわ。それにしてもまだ準備中だなんて、そんな事してるから不審漁船なんかに逃げられるのよ。」
バックミラーに映る慌てふためく警官を見ながら囁いた。

***

「そうよ、こんなピンチの時こそ光線技だわ。」
瑠奈は慌てて手をクロスして指先に力を入れた。瑠奈の手元から発した強力な光線が怪獣の体を貫いた、はずだった。
「わああ!な、なんで?!」
手をクロスしたのに何にも起きない。まだピンチじゃないから光線が出ないの? でもここで光線が出ないと今日で最終回になちゃうわよ!と、左手よく見るとリボンが絡まっている。
「わぁっ、これが原因なの?」
急いで解こうとするが、複雑に硬く絡まっていてなかなか解けない。
「ど、どうしよう・・・」
ふと殺気を感じて目線を上げると怪獣が牙をむいて瑠奈の目の前にいた。
「きゃーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
もうどうする事もできない。できるのは目を硬くつぶって両腕で顔をかばう事しかなかった。

***

 ビルの瓦礫や押しつぶされた車を避けながら、1台の赤い車が誰もいない街中を猛スピードで走っていた。
「やっと見つけたわ」
前方に炎と黒煙が立ち込め、その向こうに巨大なレオタード姿の少女の背中とさらに向こう側に怪獣の姿が見えた。
「あれ?」
車を止めてサングラスをはずした。
黒煙で今までよく見えなかったが、まさに怪獣が少女を襲おうとしているのが見えた。少女は反撃をする様子が無い。
「このままだと危ないっ!!」
急いで車から降りて駆け出した。

***

「大丈夫?・・・ほら起きて・・・」
誰かに揺すられながら声をかけられて、ゆっくりと目を開けた。
「あ・・・せんせい・・・・」
瑠奈の目に映ったのは八木先生だった。
「あのぉ・・・わたし・・・」
「大丈夫よ。ただ気を失っただけ」
「すみません。部活中にご心配かけて・・・なんかその間、怖い夢を見てたんです・・・」
「怖い夢? もう大丈夫よ。ほら立てる?」
「は、はい」
八木先生に支えられながら、瑠奈はゆっくりと上体を起こした。
「???」
瑠奈は周りの風景を見渡して絶句してしまた。
「どうしたの?」
「あのぉ、私まだ夢の中にいるような・・・」
「そんなことないわよ。ほら」
八木先生が瑠奈の頬をつねった。
「痛っ!・・・夢じゃない。ということは・・・
瑠奈は再び周りの風景を見た。頭の中が混乱してきた。
「その怖い夢って言うのは多分現実だと思うわ。月里瑠奈さん。いや、ウルトラガールさん。」
「えっ?・・・な、何で私の秘密を・・・それに何で八木先生が巨大化してるの? 何で? なんでなの?? そうだきっと悪い宇宙人に巨大化されたんだわ。」
「違うの。あなたがピンチだったんで助けに来たのよ。」
「ちょちょっと待って!どうして八木先生が助けに来れるの?」
「今まで黙ってたんだけど実は私、ウルトラウーマンなの。」
「ウルトラ・・・ウーマン?」
「そう、あなたと同じウルトラヒロインということ。正直に話すとあなたの秘密、以前から知ってたの。この高校に通っていることもね。今回、国語の代用教員を募集していたので応募したの。月里さんがどういう風に活躍しているのかなあって・・・身分を隠してただ見ているだけにするつもりでね。ところがあなたが危険な状態になったので変身して助けたの。」
「そ、それじゃあさっきの怪獣は?」
「ほら、あそこ」
八木先生が指差した方向を見ると、そこには瓦礫の中に横たわる怪獣の死体が見えた。
「すごい。一発で倒したんですか?」
「あんなの軽い軽い。まず蹴りを入れてから、ひるんだ隙に尾っぽを握ってハンマー投げのようにしてダメージを与えて、それから・・・」
「私なんか気持ち悪くて触るのも嫌だったから」
「だめよそんな事じゃ!ウルトラヒロインなんだから気持ち悪いとか言って逃げちゃだめ。短時間で勝負をつけなきゃ。だからあんな危険な状態まで引きずったんだわ!」
「ごめんなさい・・・それにしても先生? 一発で倒したにしては街の壊れ方がすごいような」
「やる時ににほ派手にやらないとね。」
「え?」
周りを見渡すと瓦礫の山だ。街中の建物は半分くらいしか残っていない。一体どんな戦い方をしていたのだろう?
「まあいいじゃないの。日頃のストレスとかも溜まってたし・・・」
「ええっ!いいんですか? そんなことして」
「いいのいいの。どうせわかんないんだから。あら、今ごろ来たのね。ほんといつも遅いんだから。」
見ると通りを戦車の大群がこちらに向かってくる。上空には戦闘機が爆音を響かせている。
「怪獣なんてもうやっつけちゃったのに・・・」
「いつもいつも対応が遅いのよ、この国のやる事は。さあ面倒が起きないうちに早く帰りましょ。この国の上の人たちは私たちを味方だとは認識していないらしいのよ。」
「でも・・・こんなに壊してたらそう思われても仕方が無いような・・・」
「そんな事ないわよ。あちらのウルトラヒロインなんか真面目にやってるのに未だに味方と思われてないのよ。酷いと思わない!」
「そう言われれば確かに・・・こないだなんかミサイルで狙われてたし」
「でしょ。頭の硬い役人はこれだから困るのよねえ。だから真面目にやって馬鹿見るぐらいなら楽しくやったほうがいいじゃない。」
でもそういう問題かなあ?
「あらいけない。長話している場合じゃないわ。ほら早く立って!」
瑠奈はゆっくり立ち上がった。
「あっ先生、足が痛くて立てません・・・」
「えっ、足を怪我してるの? おかしいわねえ。私は変身すれば何をしても傷一つ負わないのに。」
「それに、疲れがひどくて頭がフラフラします。体力が限界みたいで・・・巨大化して新体操なんかするんじゃなかった・・・」
「どうも私とは巨大化の仕組みが違うみたいね。ほら腕を出して。」
瑠奈の手を引っ張って立たせ、手を肩にかけた。
「これで少しは歩けるでしょ。」
「は、はい。あっ・・・」
「危ない!」
数歩進んだものの瑠奈の体には力が入らずそのまま倒れ込みそうになり、八木先生がすかさず支えた。
「先生。私もう限界みたいです。ここで休んでいますので先生だけ先に行っててください。」
「何言ってるの。教え子を置いて行けるわけ無いでしょ。」
「でも先生・・・」
「この手は使いたくないんだけど、実は疲労を回復する方法が1つだけあるんだけど」
「えっ、何をするんですか?」
「ちょっとね。あなたどんなことでも耐えられる?」
 どんな事って何だろう。痛いのかなあ。でもこのままでいる訳にもいかないし
「はい。耐えます。」
「それじゃ始めるわよ。教育者としてこの方法は使いたくないんだけど・・・」
八木先生は瑠奈の後ろに回った。
「先生あまり痛いのはやめて・・・・・・あっちょ、ちょっと先生、や、やめてください。」
八木先生は瑠奈を後ろから抱き付き股のところに右手をあてて、指をレオタードの上からそっとなでていった。
「わ、私こういう趣味は無いです!」
「私だって無いわよ!いいから我慢してて。この方法しかないんだから。それとも自分でやる?」
「は、はい・・・あ、はあああっ!! い、いや、やっぱり先生にお任せしますぅ・・・」
快楽に負け、瑠奈は八木先生に身を任せてしまった。
「はあはあ・・・せ、先生。戦車がこっちに向かってきます。撃たれちゃいますぅ・・・」
「大丈夫、この光景を見て撃ってくる男なんていないわ。」
八木先生の言った通りに戦車は止まり、中から大勢の自衛隊員が降りてきてこちらをじっと見つめている。
「いやああん!見ないでー」
「大丈夫よ。どうせ忘れちゃうんだから」
「でも恥ずかしい・・・」
「人に見られながらの方が逆に興奮するわよ」
「そんなあ!いやです」
「そんなこと言って、見られて興奮したんじゃないの? 濡れてきたわよ。」
「そ、そんな事ありません・・・あ、ああっ・・・」
八木先生が耳元で囁く。それで余計に感じてしまう。
「そうは言ってもからだは正直よ。」
「そ、そこは・・・」
八木先生の指が瑠奈のレオタードの生地の下に侵入してきた。細長い指が花園をまさぐり始めた。
「ああ、ああっ・・・・・き、きもちい・・・」
さらに八木先生の左手が瑠奈の胸を揉み始めた。
「どお? 気分は」
「はあ・・・はあ・・・はい、せ、先生・・・」
確かに快楽によって疲労感はどこかへ飛んでいってしまったようだ。
「はあ・・・はあ・・・せ、先生・・・も、もう私、大丈夫です・・・はあ・・・」
瑠奈の股間はぐっしょりと濡れてしまい、そこから脚へダラダラと流れ落ちていった。
「ごめんなさい・・・なんだか私の方も感じてきちゃった・・・ここでやめる訳には・・・」
八木先生の方の股間も瑠奈同様ぐっしょりと濡れていた。
「はあはあはあ・・・」
「はあはあはあ・・・」
2人の吐息が遠くまで響き、八木先生の手の動きはさらに激しくなった。瑠奈の腿を伝った愛液によって、足元の住宅街はびちゃびちゃの状態になってしまった。
「はあ・・・もうだめ、いっちゃうっ・・・」
瑠奈は快楽で脳みそがとろけてしまいそうだ。こんなの生まれて始めての感覚だ。
「はあ・・・だめぇ!!」
絶叫の後、瑠奈の全身の力が抜け、黄色い水がほとばしった。2人の足元にあった木造住宅をいとも簡単に壊していった。
「はあはあ・・・大丈夫? ・・・あれ、どうしたの? あらら失神しちゃったの、ちょっとやりすぎちゃったみたいね」

***

「・・・ここはどこ?」
目が覚めると白い天井が見えた。何か変な夢を見てたわ・・・
「月里さん、気が付いたようね。」
上半身を起こして見回すと、そこは学校の保健室のベットの上だった。白衣を着た保健の先生が私の横にやってきた。
「あのう、私・・・なんでここに?」
「分からないのも仕方が無いわね。部活動中に貧血を起こしたって八木先生が連れてきてくれたのよ。」
瑠奈はレオタード姿のままベットに寝かされていた。と言う事はさっきのは夢だったのかしら。ん? と言う事はもしかして・・・!
瑠奈は布団の中に思わず手をやった。なんともなっていない。ふぅっ!さすがに高校生となってはおねしょはしていなかった。
「私、もう大丈夫です。有り難うございました。」
瑠奈が起き上がろうとした時。
「あっ、ちょっと待って。忘れ物よ。」
「忘れ物?」
「あなたここに運ばれてくる時、これをずっと握り締めていたの。」
差し出されたのは私の携帯電話だった。と言う事はあれは夢ではなかったの?  頭の中が混乱してきた。なんだか前回の四条さんと同じ立場だわ。
「痛いっ!」
自分で頬をつねってみた。

***

 保健室を出て体育館に向かった。
「先輩、小東先輩。」
「月里さん。何処へ行ってたの? こんな時間まで!」
小東久美子はカンカンに怒っている。
「すみません。保健室で寝ていたので」
「保健室? どこか具合でも悪いの?」
「それがよく覚えてないんです。八木先生に貧血で倒れたところを助けられたって保健の先生に聞いたんですけど。ところで八木先生は?」
「八木先生なら急な用事があるって帰られましたけど。確か、あなたが用事があるって出ていったすぐ後だったわ。八木先生がいなくちゃ今日の練習試合は終わりね。月里さんのリボン演技、残っているけど今日は諦めてね。」
「は、はい。」
すぐあと・・・となると八木先生は本当にウルトラウーマンとして私を助けてくれたのかしら・・・


その後、着替えて菜穂ちゃんと一緒の帰り道。
「ねえ、瑠奈ちゃん。なんか臭わない。」
菜穂ちゃんが鼻をぴくぴく動かした。
「何が?」
「何がって、なんか臭いわよ。」
そう言われると何やら臭い。
「これってもしかして、アンモニアじゃない?」
菜穂ちゃんが鼻をつまんだ。
「そういわれれば確かに・・・」
う、うわっ。こ、これって私のおしっこの臭い? と言う事はあれは現実だったんだ。その証拠に酸っぱい変な臭いもしてきた。うわっ、自分の臭いが街中に漂っているとは!
「こ、この臭い。きっとどこかの化学工場が事故を起こしたんだわ。吸わない方がいいわ!早く走って逃げましょ!」
瑠奈が言うと2人はハンカチを鼻に当てながら走り出した。

***

「大変!大変!」
次の日の朝。教室に入るなり、先に来ていた菜穂ちゃんが言い出した。
「どうしたの? そんなに慌てて。」
「八木先生が辞めちゃったんだって!」
「えっ!なんで?」
「わからない。」
「それ、誰に聞いたの?」
「さっき九川先生から」
瑠奈は急いで教室に飛び出し職員室に走った。
「先生!九川先生。」
担任の九川法子先生のところに駆け寄った。
「あら月里さん。」
「八木先生が辞めちゃったって本当ですか?」
「そうなの。今朝、辞表が届いたの。」
「何でですか?」
「それが一身上の理由としか書いてないの。」
ああ・・・きっと昨日のことが原因なんだわ。あの時すぐに怪獣を倒しておけば八木先生は辞めずにすんだのかも。
 瑠奈は肩を下ろして力なく教室に向かおうとした。
「ちょっと待って月里さん。これ、あなた宛に八木先生から届いたの。」
渡されたのは封筒だった。瑠奈はそれを受け取ると一礼して職員室を出た。
 一体何かしら?
早く読みたくて職員室を出て角を曲がった所へ向かった。他に人の無い事を確認してから封筒を開けてみると手紙が入っていた。

『月里瑠奈様
 昨日、急に次回作の連絡が入り白薔薇女学院高校を辞めなければならなくなりました。さよならも言わずに別れなければならないことを許してください。

 この数週間、高校生として、ウルトラヒロインとしての活躍を見せてもらいました。そこで今後の活躍を願って、あなたに私からのプレゼントがあります。同封の箱に入っているリングを指にはめて変身後に使えばダメージを受けない限り自由に服装を変える事が出来ます。使い方はリングに対してその服装のイメージを念じてください。

八木麗子

追伸
素足で街を歩くのは危険。レオタードで変身した時にはハイヒールを履くものよ。』

辞めたのは私が原因じゃなかったんだ。これで胸のつかえが取れたわ。でもレオタードで変身した時にはなぜハイヒールを履くんだろ?
 疑問に思いつつ、封筒を逆さにして振ってみると小さな箱が掌の上に落ちた。箱を開けて見ると中には光輝く宝石がついた指輪だった。早速、指にはめてみる。
 わぁっ、素敵!
うっとりと見つめてしまう。
「先生・・・ありがとう・・・・」

8.『先生』
−終−


今回はFZRさんの小説『 ウルトラウーマンレオタード麗子』ならびにイラスト『F14.jpg』を参考にさせていただきました。
FZRさん ありがとうございました。 inserted by FC2 system